ストップ「脳死・臓器移植法」12.5全国市民集会報告
徳見康子
私は当日受付を担当したこともあって、各地からの報告・基調はまったく聞いておりませんが、今まで以上に層・幅が広がった市民の集まりになったことがわかりました。
新聞社,デレビ局全部で9社の取材がありましたが、受付係にまで取材があったのは、はじめての経験でした。とりわけ西は「関西市民の会」、東は厚生省交渉団・市民会議共同でおこなってきた「脳死110番」に対する反響についての質問や、会場に入り切れない(椅子も足りない)参加者が多くて、ドアも閉められないほどの一般市民の参加状況に驚いた様子で、「どのような方法で集会のお知らせをしたのか」というような、「突っ込んだ質問」もありました。
当日、テレビニュースで、かなり放映されたようです。残念ながら、集会参加者は、デモや交流会の最中だったので、誰もニュースを見ておりません。
集会後、デモ行進をおこないました。デモコースの関係上、後半は通行人がほとんどいない都心の道路とあって、「車の運転手にアピールした」デモになりました。
今回の「ウグイス嬢」岩生さんの迫力のある声と、岡本さんの落ち着いたデュエットがとてもステキでした。前回の全国集会(4月4日)に「ウグイス」をやった私は、途中から声がかれてしまったこともあって、「岩生さんだいじょうぶかな?」と心配しておりましたが、それどころか、終わりに近づくほどトーンが上がり、ド迫力満点でした。後で、ご本人の弁「クセなりそう……」とのことでした。
今回のデモで、おかしな規制(?)がありました。車イスの仲間たちのところにきた警察官が、「体力のない方々は、コースが長いので大変でしょうから、途中からデモを抜けたらどうですか」というのです。障害者自ら立法化阻止に向けて闘っているとは思ってもいないようです。また、車イスの仲間だけ途中でどうやって帰るのでしょうかねぇ……。
もうひとつおかしなことがありました。終了地点に近づくにつれて、「あと600メートル」「あと300メートル」「あともう少し、ガンバッテ100メートル」などと、警察官が私たちに知らせるのです。隊列の後についていた車の運転手には「こんなお知らせをしたのは、私も初めて……」と、その警官が語ったそうです。いったいどういうつもりだったのでしょうか?
デモ終了後の交流会では、さらに煮詰まった意見が出されました。「厚生省・国会前で行動しよう」「来年の国際移植学会への取り組みをしよう」と、遠くから参加した仲間からの提起もあり、「臓器移植法」阻止への決意を、さらに強くした次第です。
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